東アジアの通貨危機 3
今回の通貨危機は、国際的な低金利と生産・貿易の着実な伸びという良好な国際経済状況にもかかわらず発生しています。
危機の要因という面からも今回の危機はメキシコ危機とは基本的に異なるとする見解が一般的です。
1994年のメキシコ、ならびに80年代の中南米諸国の債務危機は政府部門の財政赤字や政府の債務管理能力などにその要因が求められています。
しかし、今回の東アジアの通貨危機の場合は、これまで政府部門はむしろ比較的健全な財政運営、債務管理をしてきていたとみられていました。
東南アジア諸国の財政運営に関しては、各国とも財政は黒字を計上しており、健全な財政運営をしていることがわかります。
また債務返済比率も最近の輸出の伸びを反映して1996年にはタイ12%、インドネシア41%、マレーシア9%、フィリピン17%と、インドネシアを除き債務管理にも大きな問題はなかったと考えられるのです。