東アジアの通貨危機 7
金融セクターの問題は、当面の対外債務への対応、不良債権の処理などの問題の他、信用供与の縮小という現状の中で、国内企業の流動性をいかに確保するかなどの短期的課題を多く抱えています。
また、中長期的には、金融機関の健全性や効率性を確保する以外にも、民間短期資金の動きに対して政府部門がどのようにかかわるのか等対応の難しい問題も抱えているのです。
金融セクター以外にも、短期的に対応が迫られる課題は多いです。
1.外貨の流出に伴う国際収支のギャップへの対応
2.輸入品の値上がりによるインフレへの対応
3.企業業績悪化に伴う失業対策
・・・これらは国内の自助努力に加えて、当面は国際的な協力、支援が欠かせない状況となっています。
他方、金融セクター以外にも中長期的な経済回復の課題を抱えるセクターも存在します。
これらのセクターの問題は従来からの課題でしたが、通貨危機によってそうした課題がクローズァップされてきたと考えるべきでしょう。
こうした課題に適切に対応することは、通貨危機後の強靭な経済体制を確立するためには欠かすことができません。